トップページ
(スポンサード リンク)

2013年04月23日

JX日鉱日石エネルギーが「海老名中央水素ステーション」を開設、ガソリンスタンド内に水素供給装置を設置

JX日鉱日石エネルギー」社が2013年4月19日に、ガソリン計量機と水素充填機を併設した「海老名中央水素ステーション」を開設したとのことです。

同社のサイト[1]やニュース記事[2][3]によると、施設の概要は下記の通り。

・場所:
 神奈川県海老名市の「ENEOSサービスステーション Dr.Drive海老名中央店」内。

・主な特徴:
 ・実証的施設
  ・NEDO
  ・水素供給・利用技術研究組合(HySUT、ハイサット)
  との共同実証事業の一環として建設・運営される。
 ・オフサイト方式で水素を供給
  水素は専用トレーラー(川崎重工業製)により外部から輸送し、ステーションで蓄圧器(ボンベ)に貯蔵する。
  これは(ガソリンと同じく)製油所などで大量・効率的に製造した水素を輸送する供給体制を想定している。
 ・パッケージ型設備で小型・低コストを志向
  水素供給設備は、
  ・「ダウンサイジング・省スペース化」
  ・「ローコスト化」
  を目指し、新開発している。

水素供給設備
 ・パッケージ型設備(タツノ製)
 ・圧縮機:直接充填対応型(神戸製鋼所製)
 ・蓄圧器:カーボンファイバー複合容器(サムテック製)
  国内初とのこと。
 ・冷凍機(前川製作所製)

主な性能
 ・水素供給能力:300Nm3/h
 ・充填圧力:70MPa
 ・充填時間:約3分間

今後の方針
 実際に実証用の燃料電池車への水素充填作業を行い、
 ・事業化への課題の検証(設備の小型化など)
 ・運営ノウハウの蓄積
 に取り組む。

またJX日鉱日石エネルギーでは、愛知県名古屋市でも5月に、同じくガソリンスタンド一体型の「神の倉水素ステーション」をオープンする予定とのことで、[3]では同社の社長の方による

・「水素は輸送、貯蔵がしやすく、エネルギー効率も高い。
  併設型スタンドで安全操業の実績を積んで、水素供給事業を早期に確立させたい」

とのコメントが紹介されています。


当ブログでこれまでチェックしてきた限りでは、日本国内ではパイプラインによる供給方式がメインだと感じていたので、今回のオフサイト式はかなり感じましたが、ガソリンスタンドとの一体化のインパクトはやはり大きく、これだけでも燃料電池車の普及がかなり近づいた、という錯覚?さえ感じます。

実際には、安全性の確保や車両自体のコストダウン・普及など、課題は山積していると思われますが、燃料電池車普及のためのインフラ整備の有力な手法として、今後も着実に設置の取り組みが進められることを、強く期待したいです。


※参照・参考サイト:
・[1]日本初となるガソリンスタンド一体型水素ステーションを神奈川県海老名市にオープン(JX日鉱日石エネルギー)
 http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/2013/20130419_01_0794529.html
・[2]GS一体型水素ステーション開設 JX日鉱日石など(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/business/news/130420/bsd1304200502004-n1.htm
・[3]JX、神奈川に水素供給基地 初のガソリン給油併設型(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD190O5_Z10C13A4TJ1000/


※関連記事:
国内13社が、燃料電池車普及のための水素供給インフラ整備を目的とする共同声明を発表(2011/02/01)
posted by 管理人 at 22:02 | Comment(0) | 水素の供給施設・インフラ

2013年04月16日

ホンダが北九州市で「FCXクラリティ」を用いる共同実証実験に参加、住宅への電力供給などを行う

ホンダ2013年4月8日に、

・福岡県北九州市での「北九州スマートコミュニティ創造事業」において、「FCXクラリティ」を用いたビークルトゥホーム等の共同実証実験に取り組む。

との方針を発表していました。

同社のサイト[1]やニュース記事[2][3]によると、実験の概要は下記の通り。

FCXクラリティの電力供給能力
 ・容量:60kWh(一般家庭の約6日分の使用電力相当)
 ・最大出力:9kW

・取り組み:
 ・電力平準化の実証実験
  「北九州エコハウス」(北九州市環境ミュージアムの敷地内)に電力を供給する。
  (年間50回程度を行う)
 ・地域全体のエネルギーマネジメントにおける効果の検証
  CEMS(Community Energy Management System)ネットワークに電力を供給。
  北九州市八幡東区東田地区の地域節電所にて、効果を検証する。
 ・都市環境下での導入効果の検証
  実証実験車として様々な状況で活用し、
  ・CO2削減効果
  ・緊急時の移動可能な発電設備としての実用性
  を検証する。


家庭への給電機能は電気自動車でも志向されていたと思いますが、バッテリーに蓄電するEVと違い、燃料電池車は自分で発電するだけに、発電機としても強力な機能を発揮できるのでは、と期待が高まります。

大地震などの大規模災害時には、圧縮水素を十分に調達できるのかが課題になると思いますが、まずは(車両の普及は勿論)供給インフラの十分な整備を進めることが前提でしょうか。


※参照・参考サイト:
・[1]燃料電池電気自動車から家庭へ電力を供給する実証実験を開始 〜給電機能を装備した「FCXクラリティ」を北九州市に納車〜(ホンダ)
 http://www.honda.co.jp/news/2013/4130409.html
・[2]家庭に6日分の電力を供給、ホンダの燃料電池車(スマートジャパン)
 http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1304/11/news019.html
・[3]北九州市、FCVから家庭へ電力供給する実証実験(日刊工業新聞)
 http://www.nikkan.co.jp/dennavi/news/nkx0520130416qtkb.html
posted by 管理人 at 21:12 | Comment(0) | 燃料電池車:ホンダ

2013年04月02日

東京理科大の研究チームが水素化ホウ素ナトリウムの粉末を使う燃料電池車を開発中、エネルギー密度は水素の3倍以上

東京理科大学の研究チーム(星伸一准教授ら)が、粉末にした水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を使用する燃料電池車の開発に取り組んでいるとのことです。

ニュース記事[1]や研究室のサイト[2]によると、この車両では車内で

水素化ホウ素ナトリウムの粉末


を、触媒用のニッケルを用いて反応させ水素を発生。

この手法では、

常温常圧で水素を作ることができる。(高圧タンクが不要)
・粉末のエネルギー密度が高い。(高圧圧縮した水素の3倍以上

とのメリットがあるとのことです。


水素化ホウ素ナトリウムは(水を遠ざけておく必要はあるものの)比較的安定した固体[3]とのことで、エネルギー密度の高さと合わせて、燃料電池車の利便性を大きく高め、また(車両自体とインフラ整備の両面で)大幅なコスト削減にも寄与しうるのでは、と考えます。

試験走行の初成功は昨年12月末[2]とのことで、まだまだ先のこととは思われますが、実用化の実現を強く期待したいところです。


※参照・参考サイト:
・[1]粉末で走る燃料電池車 水素タンク不要(朝日新聞)
 http://www.asahi.com/eco/articles/TKY201303270439.html?ref=com_fbox_d2
・[2]高圧水素タンクレス燃料電池電気自動車の開発(東京理科大学 理工学部 電気電子情報工学科 星研究室)
 http://hoshilab.ee.noda.tus.ac.jp/introduction/FCHEV.html
・[3]水素化ホウ素ナトリウム(ウィキペディア)
posted by 管理人 at 06:57 | Comment(0) | 燃料電池車:その他

2012年09月04日

エイアールブイとアクモHDがマグネシウム電極採用の燃料電池を共同開発、使用時間は300〜600時間で防災関連向けを想定

・愛知県の「エイアールブイ
・埼玉県の「アクモホールディングス

の2社が、マグネシウムを電極材料に採用した燃料電池を、共同開発したとのこと。

(ニュース記事)
・エイアールブイ、電極材にマグネシウム用いた燃料電池を開発(日刊工業新聞)
 http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820120829cbae.html

上記URL先ページによると、電池の概要は

・素材:
 ・マイナス極:マグネシウム
 ・プラス極:またはステンレス
 ・セパレーター:炭素材料
 ・電解液:
・使用時間:300〜600時間
 セパレーターの炭素材料を改良しており、長寿命化を実現した。
・発売時期:2012年9月下旬の予定
・想定用途:
 ・懐中電灯
 ・非常用電源
 等の防災関連向けを狙う。

等となっています。


電池のより詳しい性能(容量や出力、本体サイズ等)については分からないものの、

・電解液に水を使用する簡便さ
・素材の豊富さ・入手しやすさ
・使用時間の長さ

と、少なからぬ魅力を持った技術であることは確かでは、と考えます。

何よりも、市販がもう目前とのことなので、実際の製品がどのようなものなのか、今から楽しみにしたいと思います。


※参考サイト・ページ
・[1]新世代マグネシウム燃料電池(エイアールブイ)
 http://www.arv.co.jp/arv1/magnesium.html
・[2]アクモホールディングス
 http://aqumo-holdings.com/index.html


※当ブログの関連記事:
戦艦「大和」のサーチライト用反射板が、新型燃料電池用に酸化マグネシウム還元を行う「太陽炉」の集光鏡として再利用(2011/11/01)
東北大学などがマグネシウム採用の燃料電池を開発、リチウム電池の5倍以上の電力を発生可能で、長期保存も可能(2012/02/07)
posted by 管理人 at 06:41 | Comment(0) | モバイル機器用の燃料電池

2012年07月31日

2012年4-6月のエネファームの販売台数は前年同期比2〜3倍、ただし補助金は既に上限

下記URL先ページでは、2012年のエネファーム販売状況について解説されています。

(ニュース記事)
・ガス・石油大手、「エネファーム」の顧客獲得堅調−普及は補助金頼み(日刊工業新聞)
 http://www.nikkan.co.jp/dennavi/news/nkx0820120719qtkl.html

この中で、20124-6の販売状況数として、

東京ガス
 ・設置ベース:約1,400台(前年同期の約1.5倍)
大阪ガス
 ・受注ベース2,962台(同約3.6倍)
JX日鉱日石エネルギー
 ・受注ベース1,200台(同約2.5倍)
 ・納入台数:約600台(同約3倍)
 ・背景:SOFC(固体酸化型燃料電池)タイプでの上積みが寄与した。
東邦ガス
 ・契約ベース900台(同微増)
  ただし前年の好調さ(目標の約2倍増)を考えると、現在のペースでも堅調な推移とみている。
西部ガス
 ・設置ベース153台(同約3倍)

等の数字が紹介されています。


記事では他に、メーカー毎の2010年・2011年の販売実績も一覧表で掲載されており、2011年は各メーカーとも前年比で軒並み2倍となっているところに、販売の好調さが強く感じられます。

ただし、2012年度の補助金は既に上限に達しているとのことで、今後の拡販に大きな影響が及ぶ可能性もあるのでは、とも考えます。

やはり根本的な普及拡大のためにも、今後の早急なコストダウンの実現を強く期待したいところです。


※当ブログの関連記事:
JX日鉱日石エネルギーが、SOFC型のエネファームを2011年10月に発売予定、価格は270万円(2011/09/20)

東京ガスなどエネファームの販売会社が、受注好調で販売目標を引き上げ(2009/07/19)
石川県「三谷ガス」が、新日石製「エネファーム」の拡販に取り組む(2009/08/02)
東邦ガスの「エネファーム」の受注が、発売後3ヶ月で150台を突破(2009/08/04)
大阪ガスが「エネファーム」の2009年度の販売目標を、1,300台に引き上げ(2009/08/28)
積水ハウス「グリーンファースト」での家庭用燃料電池の販売件数は、補助金応募件数(2,500台超)の4割に相当(2010/01/05)
大阪ガスの尾崎裕社長が、燃料電池事業などについて語っている記事(2010/01/19)
大阪ガスが、エネファームの初年度の販売目標(1,300台)を達成(2010/03/24)

2012年06月05日

田中貴金属工業の2011年度の燃料電池用触媒の出荷量は244(2004年度=100)で過去最高、「エネファーム」向けは同540

田中貴金属工業」社が、2011年度の燃料電池用触媒出荷量を公表したとのこと。

(ニュース記事)
・田中貴金属、2011年度の燃料電池用触媒の出荷量を発表(日経プレスリリース)
 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=310703&lindID=4
・田中貴金属、2011年度の燃料電池用触媒の出荷量が過去最高と発表(日経BPネット)
 http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20120530/310611/?rt=nocnt

(田中貴金属工業のサイト掲載資料)
・田中貴金属工業、燃料電池用触媒の2011年度出荷量が過去最高を記録
 http://pro.tanaka.co.jp/topics/fileout.html?f=82

上記URL先ページによると田中貴金属工業は、燃料電池用触媒で世界シェア1位を占めているとのこと。

具体的な出荷量については、

・出荷量(2004年度を100とした指数):
 ・総出荷量
  ・2005年度:134
  ・2006年度:169
  ・2007年度:139
  ・2008年度:139
  ・2009年度:162
  ・2010年度:198
  ・2011年度:244(前年度比23.2%増)
 ・自動車用
  ・2005年度:123
  ・2006年度:186
  ・2007年度:148
  ・2008年度:135
  ・2009年度:133
  ・2010年度:162
  ・2011年度:144
 ・家庭用
  ・2005年度:109
  ・2006年度:103
  ・2007年度:86
  ・2008年度:111
  ・2009年度:234
  ・2010年度:323
  ・2011年度:540(前年度比67.2%増)

・背景:
 特に「エネファーム」用の出荷量の伸びが大きい。

等の数字・状況が示されています。


2010年度の伸びも驚異的でしたが、2011年度はそれを更に大きく上回っているとのことで、エネファームの普及の勢いが感じられます。

他方で自動車用がほぼ横ばいで推移しているのは、燃料電池車の一般モデル発売が実現していない以上仕方が無い、ということでしょうか。

エネファームについては、メーカーが低価格化に取り組んでいることもあり、今後更に需要が伸びると思われるので、田中貴金属工業での触媒出荷量にどのような影響が及ぶことになるのか、更に注目していきたいところです。


※当ブログの関連記事:
田中貴金属工業の2010年度の燃料電池用触媒の出荷量が過去最高(2004年比198%)、特に「エネファーム」拡販で住宅向けは同323%(2011/07/12)
posted by 管理人 at 18:56 | Comment(0) | 素材・パーツ

2012年03月28日

ホンダが埼玉県庁に燃料電池車「FCXクラリティ」を納入、コンプレッサー不要な水素ガスステーションも設置

ホンダ2012年3月27日に、埼玉県庁に燃料電池車「FCXクラリティ」を納入したとのこと。

(ニュース記事)
・ホンダ、埼玉県庁に太陽電池式水素ガスステーションを設置 燃料電池車も(MSN産経ニュース)
 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120327/biz12032718320032-n1.htm
・家庭に電力を6日間供給できるホンダの車、太陽電池で水素を生成(@IT)
 http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1203/27/news090.html
・ホンダ、燃料電池車に給電機能 一般家庭の6日分(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819696E0E5E29F8B8DE0E5E2E1E0E2E3E08698E0E2E2E2;av=ALL

(ホンダのサイト内ページ)
・埼玉県庁敷地内に、ソーラー水素ステーションを設置〜給電機能を装備した「FCXクラリティ」を埼玉県に納車〜(ホンダ)
 http://www.honda.co.jp/news/2012/4120327.html

上記URL先ページによると、今回の「FCXクラリティ」は外部給電機能を備えており、最大9kW(一般家庭の消費電力の6日分相当)を供給できるとのことです。

また今回は同時に水素ガスステーションも設置しており、その概要は

・主な特徴:
 ・独自技術の「高圧水電解システム」を採用しており、水素の
  ・製造
  ・圧縮
  を一体化。
  これによりコンプレッサーが不要となり、小型・低騒音化を実現している。
 ・電源には
  ・太陽光発電
  ・商用電源
  を併用する。

・水素の製造能力:24時間で1.5kg(FCXクラリティで約150kmを走行可能)

等というもの。

これらの車両・設備は、ホンダと埼玉県が共同で取り組んでいる実証実験の一環として納入・設置されたもので、実験の方針は

・水素ガスステーション:
 家庭用水素供給装置としての普及を目指し、水素エネルギーの
 ・効率的な管理
 ・有効活用の可能性
 を検証する。

・FCXクラリティ:
 ソーラー水素ステーションを拠点に公用車として活用し、
 ・実際の都市環境下でのCO2削減効果
 ・緊急時における移動可能な発電設備としての実用性
 を検証しする。

等となっています。

ちなみにYouTubeには、「ソーラー水素ステーション」の紹介動画(下記)が投稿されていました。




車両からの外部給電機能は、EV・PHVでも開発が進められていますが、

・三菱「i-MiEV」:16.0kWh仕様車で一般家庭の約1日分(9kWh)
・日産「リーフ」:一般家庭の約2日分

とのことなので、今回の「FCXクラリティ」の電力供給能力の高さが際立って感じられます。

十分に市販できる水準への燃料電池車のコストダウンはまだ実現しないようですが、環境負荷の低さと走行距離の長さ・発電能力の高さの両立は、やはりEV・PHVに勝る非常に大きな魅力なので、早期の実用化・市販化の実現を期待したいところです。
 

※参考サイト・ページ
・[1]FCXクラリティ
 http://www.honda.co.jp/FCX/
・[2]トヨタがHV・PHVに、災害時の活用向けに、家電への電力供給機能を搭載する方針(ブログ「ハイブリッドカーの動向に注目してみる」、2011/04/23)
 http://trend-of-hybridcar.sublimeblog.net/article/5613355.html
posted by 管理人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 燃料電池車:ホンダ

2012年02月07日

東北大学などがマグネシウム採用の燃料電池を開発、リチウム電池の5倍以上の電力を発生可能で、長期保存も可能

東北大学の研究グループが2012年1月26日に、エネルギー量・長期保存に優れる燃料電池マグネシウムを採用)を開発したことを、発表したとのこと。

(ニュース記事)
・東北大、高性能の燃料電池を開発 家庭用非常電源に(47NEWS)
 http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012012601000894.html
・マグネシウムで燃料電池 1年以内実用化目標 東北大など(河北新報)
 http://www.kahoku.co.jp/news/2012/01/20120127t72002.htm
・長期保存可の燃料電池開発=年内実用化、災害で活用期待−東北大(時事ドットコム)
 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201201/2012012600767

上記URL先ページによると、今回の燃料電池の概要は、

・背景・経緯:
 マグネシウムは
 ・資源量が豊富(海水が含む「にがり」等)
 ・固体のため扱いやすい
 という長所を持つが、他方で
 ・発火の危険性が高い
 ・電解液に溶けてしまう
 との難点を持つ。
 今回は、産総研が開発していた燃えにくいマグネシウム合金「難燃マグネシウム」を用いることで、この課題を解決した。

・研究体制:
 ・古河電池
 ・日本素材
 が共同研究に参加している。
 (開始時期は2011年1月

・主な特徴:
 使い切るタイプの1次電池
 ・使用できる電力量:同じ重さのリチウム電池5倍以上。
  試作品(電力量360Wh)では、携帯電話120台を充電できた。
 ・レアメタル(白金など)を殆ど用いず、安価で製造できる。
  生産コストは、同程度の電力量の自動車用バッテリー半分程度にできる見通し。
 ・長期間保存しても放電せず、発生電力が低下しない。

・素材:
 ・負極:マグネシウム合金
 ・正極:酸素ガス
 ・電解液:食塩水

・想定用途:災害時の非常用電源(医療機関、通信基地、家庭向け)

・今後の方針:
 ・電解液を使用時に入れる方式として、長期保存を可能にする。
 ・「古川電池」社が、1年以内の商品化を目指す。

等となっています。

またニュース記事では、研究グループの教授の方の

・「電解液を使用時に入れる仕組みにすれば自然放電をなくせる。
  東日本大震災でも電源確保が大きな課題になったこともあり、実用化を急ぎたい」

とのコメントが紹介されています。


記事には試作電池の写真が掲載されていますが、かなりコンパクトなもので、これで360Whの電力を発生・供給できるということに驚かされました。

加えて、安価なマグネシウムを用いているとのことなので、非常用電源として、是非とも低価格での製品化を実現してほしいところです。(使い切りでなく、電解液の入れ替え等による反復使用ができればもっと良いのだが)


※参考サイト・ページ
・[1]東北大学
 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/
・[2]古河電池
 http://www.furukawadenchi.co.jp/
・[3]難燃性マグネシウム合金の精製方法(産総研のサイト内)
 http://www.aist.go.jp/aist_j/research/patent/2002/08_2/index.html
posted by 管理人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 技術動向

2012年01月23日

JX日鉱日石エネルギーは、2015年に50万円の「エネファーム」実現を目指す

下記URL先ページでは、「JX日鉱日石エネルギー」の木村康社長が、今後の同社の事業見通しについて語っているインタビュー記事が掲載されています。

(ニュース記事)
・【インタビュー】「平成27年に燃料電池50万円に」 JX日鉱日石エネルギー、木村康社長(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/business/news/120112/bsg1201122135010-n1.htm

この中で「家庭用燃料電池」については、

・高効率のSOFC(固体酸化物型燃料電池)を、2012年1月に本格発売する。
 (価格は270万円で、補助金が100万円)
・設備の価格は、平成27年に50万円を目標としており、これが実現できれば補助金が無くてもいける。
 部品点数が少ないSOFCにしたことで、上記目標の実現可能性は高くなっており、またSOFCはそのために開発した。

との内容のコメントが紹介されています。


あと約3年で価格を1/5以下にするというのは、かなりハードルが高いように思われますが、社内では技術的な見通しがある程度見えている、ということなんでしょうか。

今回の新型エネファーム(700W)と同程度の発電能力を持つ、エンジン式発電機ではない家庭用設備(しかも給湯能力も備える)で50万円という価格が実現できれば、非常に画期的であることは間違い無いと思われるので、個人的にも実現を強く期待したいところです。


※参考サイト・ページ
・[1]
 http://www.noe.jx-group.co.jp/lande/product/fuelcell/index.html

2011年12月27日

大阪ガス・東芝FCP・長府製作所が新型エネファームを製品化、総合効率94%で価格は約260万円(現行品より約65万円ダウン)、設置スペースも約22%削減

大阪ガス
東芝燃料電池システム(東芝FCP)
長府製作所

の3社が、エネファーム新製品開発・製品化したとのこと。

(ニュース記事)
・大阪ガス、東芝FCPなどと共同開発の家庭用燃料電池「エネファーム」を発売(日経プレスリリース)
 http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=299562&lindID=5
・東芝、世界最高水準94%の効率を実現したエネファーム(AV Watch)
 http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20111221_500477.html
・東芝、高効率の燃料電池 家庭向け来春発売 パナソニック猛追(サンケイビズ)
 http://www.sankeibiz.jp/business/news/111221/bsc1112210501003-n1.htm
・東芝が家庭用燃料電池の新機種、「2015年度には5万台売る」(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/tech/personal/article/g=96958A9C93819499E0E3E2E0E78DE0E3E3E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E7E2E6E0E2E3E2E2E0E2E2

(各社のサイト内ページ)
・家庭用燃料電池エネファーム(PEFC)の新製品発売について(大阪ガス)
 http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2011/1195483_4332.html
・家庭用燃料電池「エネファーム」新製品の出荷について(東芝)
 http://www.toshiba.co.jp/about/press/2011_12/pr_j2004.htm

上記URL先ページによると、今回の製品の主な特徴は、

総合効率94
 ・発電効率38.5%(現行品は35%)
 ・排熱効率(発電時の熱の回収効率):55.5%(同45%)
バックアップボイラー
 高効率な潜熱回収型給湯暖房機に変更した。
設置スペース:従来より約22削減
 ・燃料電池発電ユニット
 ・排熱利用給湯暖房ユニット
 を小型化している。 
耐久性8万時間(現行機種は4万時間)
定期メンテナンス3年半1回(従来機種は2年に1回)
 作業自体も
 ・フィルター
 ・樹脂膜
 の交換程度で、約30分で済む。
価格2,604,000円(税込み)
 ・部品点数の削減(従来比約40%)
 ・低コスト材料の採用
 等により、現行品から約65万円引き下げている。

等というもので、発売予定日は2012年4月2日

また停電時向けの自立運転システムについては、開発は完了しているものの検証中の段階であるため、今回の機種には標準搭載されていませんが、2012年度にはオプションとしての提供を開始する予定とのことです。


60万円以上の価格ダウンは凄いですが、それでも約260万円というところには、まだまだ一般に広く普及できる水準ではない、と感じざるを得ません。

とはいえ、コストダウン以外にもかなり改良が図られており(耐久性の向上、設置スペースの削減など)、更に自立運転システムのオプションも遠からず発売される予定とのことで、魅力が大きく高まっているのも確かだと感じます。


※参考サイト・ページ
・[1]長府製作所
 http://www.chofu.co.jp/